なにひとつ、特別なものを持たないベータ。
すべての「運命」を握るには、あまりに普通すぎたはずだった――
湧水と蒼い空、高い山々に包まれた「どこか」の古い城下町。
美術部の美貌のオメガ小鳥遊奏(たかなし かなで)。
地元の名士の長男、非の打
ち所のないアルファ藤堂尊(とうどう たける)。
ベータの春日悠一(かすが ゆういち)。
三人の男子高校生の、どこにでもある日常――のハズだった。
完璧なるアルファの抱える闇。ごく普通だったはずの、オメガの家族の「秘密」。
そして、ベータはなぜ「運命」を壊したのか。
「さよなら、壊れた僕の哀しいせかい」と同じ世界線上のお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-22 23:50:00
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会話率:17%