大学生の麻生早紀(あそうさき)は、勉強は二の次で楽しく学生生活を送っていた。
早紀は、中学生のときに父を亡くしたが、祖父は調剤薬局をチェーン展開する会社の会長で、母は社長だったことから、何不自由なく仲間たちと遊びまわり、やはり社長の息子
で一年先輩の北川拓哉(きたがわたくや)とつき合っていた。
そんな早紀だったが、3年生になったとき、必修となっているゼミを履修することになった。早紀は勢いで学部でも一番厳しいと評判のゼミを取ってしまい、四苦八苦することになる。
そのゼミには、三屋浩司(みつやこうじ)という真面目だが、暗い感じのする男子学生がいた。はじめ早紀は三屋に目もくれなかったが、ゼミの課題の答えを教えてもらったことがきっかけで、三屋に接近しようと考える。早紀の目的は、三屋を上手くあしらって、この先もずっと課題の答えを教えてもらおうというところにあった……。
麻生早紀、恋人の北川拓哉、早紀と同じゼミで学ぶ三屋浩司。3人をめぐる恋愛とそれぞれの人生を描きます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-14 21:00:00
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