これから、差し障りのある小説をアップします。
ひょっとしたら、私の若き日の話かもしれません。
だから、大嘘話とでも思ってください。
そうでないと困るかも。
小説「その大企業」
プロローグ:
1981年4月。
ある大企業の講堂。
さっきから殴られている。派手に殴られている。あいつら殴られている。
教官に殴られている。
今は入社式の最中だ。
入社式、それは、人生の門出のめでたい席だ。
少なくとも、そのはずだ。
それなのに、あいつらは殴られている。
俺たちも、あいつらも社歌を歌っている。
それなのに、殴られている。
そして、教官のヒステリックな喚き声が講堂に響き渡っている。
講堂の前方の壇上には社長以下、取締役の面々。
彼らは、目前で新入社員たちが教官に殴られているのに見て見ぬふり。
顔色一つ変えない。
眉一つ動かさない。
正気かあいつら?
頭がおかしい会社なのか、俺の入った会社?
=第一話に続く=
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-22 19:00:00
57635文字
会話率:37%