美月は学生時代にテコンドーの代表選手として世界大会に出場してメダルを獲得するほどの実力者だった。女性でありながら身長180㎝に迫る長身で、そのしなやかで長い足を使った蹴り技を得意としていた。
結婚を機に第一線は退いたものの競技を完全に辞め
ることはなく、自らが経営するジムで後進の育成に励んでいた。
ある日、いつものようにジムから駅へと向かうために裏路地を通っていた美月の前に、狭い裏路地を塞ぐようにワゴン車が停まり、後部座席のドアが開いた。そして、前にはワゴン車、背後からは屈強な6人の男と、美月は完全に逃げ道を封鎖された。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-26 20:55:30
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