市子の脳裡に突然あるイメージが浮かんだ。
夏空の下、自分が誰かを追いかけている。
それは、アスファルトが張り巡らされた都会の道のことではない。
かといって土剥き出しの田舎道でのことでもない。
とにかく不思議な一本道だった。
天井
に穴の開いた緑のトンネルとでも言えようか、要するに草に囲まれた空間だった。
そこをくぐり抜ける市子の背は――まだ子供だった頃の記憶なのか――今より断然低かったが、その差以上に草は市子の頭上に聳えるように屹立していた。
覗き見るトンネル/道の先には白い動きがある。
おそらく服かスカートの裾が揺れているのだろうが、とすれば、市子が追いかけていたのは母なのだろうか?
市子には微かな記憶しかないが、母方の祖母の清美が言うには、市子の母は白い服が好きだったらしい。
それは子供の頃からのことで――だからなのか――ウエディングドレスにも憧れていたようだ。
市子の父との結婚式で世界一幸せそうな顔をした母の記念写真を市子はこれまで何度も見てきた。
時には羨望の眼差しで、時には強い憎しみを込めて……
幼い頃に母に捨てられたといっても実感はない。
市子がまだ就学二年前のことだったからだ。
が、悲しいというのでもないが、そこに歴然としてあるはずのものがポカリと消えてなくなったような心の隙間を覚えていた。
不思議とそれ以外の感覚はない。
憎しみや悲しみ、あるいは父のような人間の伴侶の座に就けた女としての羨望は、結局のところ母の不在から生じていた。
いわば後付けの感覚だった。
母の失踪から市子が直接受けたのは、だから具体性に欠ける感覚だった。
それは何かが、ある、ではなく、ない、ことに根差すものだった。
だから何かに喩えようもなく……とそこまで考え、市子はふっと我に返って額に浮いた汗を拭う。
ついで今の今まで頭の中に浮かんでいたイメージを再現しようとするが、判然としない。
が、記憶の連鎖は明らかだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-29 08:48:45
29256文字
会話率:40%
様々な女が辱しめ目に合う短編集
以下タイトル
「目が見えないお姉ちゃんが、クラスメイトの悪ガキ二人と一緒にお風呂に入って知らないうちに記念写真を撮られていた」
「誘拐された4人のJKの内、二人が妹と恋人の為に、裸土下座するお話」
「男装
してテニスをしている中学三年生の大城千早は性格の悪い中年顧問に脅迫されその肢体を晒した」
「性格最悪メガネJKの露出」
「少年の後悔~両想いだけどある理由で告白しないのに嫉妬で幼馴染を傷つけてしまう。それを見ていた転校生が幼馴染を目の前で口説きデートを約束しようとするが強がりから止めず、僕はそれを後悔することに…」
気まぐれに短編を投稿します。
その都度、タイトルも追加しますので気軽に読んでみてください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-08 05:32:45
35241文字
会話率:34%
小学五年生のミナトには、小さい頃の事故で目が見えなくなり、体が不自由となったお姉ちゃんがいた。そんなお姉ちゃんだけど、ミナトは大好きだった。
いつも、学校からすぐ帰り、お家で仲よくお喋りをするのが日常だ。
だが、そんな日常も壊れる。
クラスメイトの悪ガキ二人が、ミナトに絡むようになったのだ。
その悪ガキ達には、企みがあった。
そうとは、知らず、その二人を泊める事になるミナト。
結果、最愛のお姉ちゃんが悪ガキ二人とお風呂に入る事になってしまった。
これは、小学校の時に必ずいた悪ガキ達が、スケベ心で、クラスメイトの姉の裸を見ようと悪巧みした物語である。
あの頃小学生だった、大人しいムッツリ男子よ。同級生の悪ガキが話すエロ話や持ってきたエロ本に興味深々だったのに、恥ずかしさから、怖いからと、話しに入れなかった諸君。
アイツらは、こんな事もしてたのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-04 21:51:06
22676文字
会話率:39%
人気俳優と女子アナのお忍びデート・・・ホントは性奴隷(ペット)同士の露出撮影会。
男の娘とM女がご主人様の命令で、あんな所やこんな所でHな記念写真を撮るコトに・・・
『その1』はその始まり・・・プロローグです。
『その2』はデートの始まり、
プリクラで露出撮影です。
『その3』は午後の公園で露出散歩(体に落書き済み)です。
『その4』は露天風呂でのスキンシップ(どちらも『受け』)・・・エピローグです。
前回投稿の【ぶっちゃけナイト】2作品は前日談ですので、併せて読んでいただくとより楽しめるかと思います。
【このお話はpixiv小説版に2016年9月11日~10月5日に投稿したものです。】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-04 00:00:00
13671文字
会話率:58%