血の繋がらない父娘 ノクターン・ムーンライト　作者検索

俺には好きな女がいる。 彼女はまだ高校生である。 しかし、俺は別にロリコンじゃない。 好きになった女が、たまたま高校生だっただけだ。 彼女のそばにいるために、俺は彼女の母親と結婚した。

俺の名前は、冴木（さえき）健吾（けんご）。 シングルファザーで、亡くなった妻の一人娘を育てている。 高校二年の娘の名前は、成海（なるみ）。 俺とは血は繋がっていないが、そんなことは関係ない。 俺は娘を愛している。

　世界で一番愛していた妻が、俺を裏切っていた。 　高校の入学式で初めて出会って、妻と俺との関係を応援してくれた先輩との浮気。 　でも、娘は先輩の子供であることが判明してしまい、俺は失意のなか、何もかもを捨てて逃げた。 　まだ幼かった娘は、妻に連れられて家を出て行った。 　その六年後。 　出て行ったはずの娘が、俺を訪ねてきた。 「お父さん。私をここに置いてくれませんか」 　真冬だというのに、ボロボロの身なりで、頬がこけている娘を見て、俺はこの子を引き取ることを決意した。 　こうして、血の繋がらない父娘の二人だけの関係は始まった。 折りたたむ>>続きをよむ