『君よ、罪咎(とが)の赦(ゆる)しを乞い願い』
(弥生 著 及川奈津生 原案)
彼らは祈る。救いを求めて。
彼らは願う。ただ相手の幸福を。
スラムで生きる孤児のサムは美しい少年ミカと二人寄り添って生きてきた。食べ物を分け合い、身を寄せあっ
て眠る。
ある日サムは協会の公開授業で赦し無き原罪を背負うフォークの話を聞いて倒れてしまう。味を感じないなどのすべての症状が一致して……。
赦しとは何か祝福とは何か。相手の幸福を乞い願う救済系ケーキバース。
『カニバリズムを本能的にやってしまいそうになって地獄落ちを覚悟して苦悩するフォーク✕フォークだけを救いたくて祈り続けるケーキ』
及川夏生様の原案に、弥生が書かせていただきました。
えっここから入れるハピエンがあるんですか!? という作品になりました。
聖夜に楽しんでいただけたら幸いです。
※残酷な描写があります。
※この作品はアンソロジー『一番おいしい君が好き ~ケーキバースアンソロジー~』に寄稿していた物語を加筆・修正したものです。
※ケーキバースとは韓国発祥のオメガバースの一種です。
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-24 23:57:08
29743文字
会話率:36%