その日、私は王妃リーゼロッテから、“ただのリズ”になった――。
王女の宿命として、政略結婚で他国に嫁いでいたリーゼロッテ。しかし夫は彼女を妻として認めはしても、愛そうとはしなかった。仮面夫婦を続けるまま時は過ぎ、『悪魔の兵器』によりリーゼ
ロッテは母国を失ってしまう。それは一人の“王女”が死に、また、一人の“取るに足らない女”が誕生した瞬間でもあった。
*とある戦国ドラマで「利用価値が無くなったために離縁された妻」というのがいて、書きたくなったお話。せめて自分が書くお話の中では幸せでいて欲しい、という願いが籠っていたりするので、ご都合主義展開注意です。
*6月9日、番外編を追加しました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-09 11:18:45
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会話率:41%