とある辺境の村。その村では、「Ωは、そのフェロモンで以って人を堕落させる物」とされていた。そこに住まう青年ビナイ(Ω)は、性に奔放であった「余所者」の母の血を引くという理由から、性に関して厳しく管理され、他人と必要以上の口をきく事さえ許され
ていなかった。
そんなある日、ビナイの「運命の番」の遣いと名乗る者達が、王都からビナイを迎えに来る。期待と戸惑いを胸に訪れた王都で待っていたのは、魔法の研究にしか興味のない、変わり者の第三王子だった。自分に全く興味を示さない王子に対し、ビナイは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-13 12:39:45
57773文字
会話率:41%