男は官能小説家であった。
デビュー作である陵辱の館で一躍ブレイクしたその男の名前は時槻 響。彼の小説は、ただの官能小説とは言い難い美しさを持っていた。
ある日、彼は新作の打ち合わせの席で、担当の編集者に1人の少女を紹介される。少女の名前は小
鳥遊 巴。緊縛の世界では、巴御前などと呼ばれて崇拝されている現役女子高生緊縛師であった。
編集者の計らいで彼女と会うことになった響は、巴の姿を瞳に収めた瞬間、こう言った。
「あぁ、手折ってしまいたい。」
その日から、男と巴の耽美で背徳的な日々が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-15 05:44:32
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会話率:38%