若い地球人女性の彼女とお見合いした時、ノアトゥルフ=リュマ=イルニエは、すでに達観に両足を踏み入れかけていた。
ノアにとって、権力と金銭を仲介しない恋人など幻想。
両想いからの円満な結婚など、どこか遠い国の異国の絵本の中の出来事。
四十過ぎ
のルイエル星人のハーフである自分とは、全くかけ離れた異世界の物語でしかなく、それでも心のどこかで諦めきれずに、伴侶を渇望した日々を送ってきた。
だから恐怖に泣き喚かず、逃走せず、腰を抜かさず、嘔吐せず、正気を失わず、失神せず、失禁せず、普通に彼女と社交辞令なお見合いが終了した後――――脳内妄想が過ぎて、妄想が現実に3D化したと、自分の正気をわりと本気で疑った。
前作『今日、異星人とお見合いしました』のヒーロー視点。
【Attention Please】人外度★★★★(ガチ異星人) エロ度★★★(第三形態まで) 彼女のヒロイン度★(花より団子)
※一話が短め ※コンプレックス持ち触手中年紳士エイリアンに萌える方限定
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-08 23:40:50
98540文字
会話率:12%