年に一度、夏祭りの夜にだけ会える浴衣姿の年上の少女・三橋鏡華(みはし きょうか)。そして、今年もやってきた祭りの日。中学生になった音村悠都(おとむら ゆうと)は、いつ終わるとも分からない関係への不安から、ずっと想いを寄せていた彼女に、ついに
一世一代の告白をする──。遠くに聞こえる祭囃子に、暗がりで重なる吐息。内弁慶で気弱だけど生意気な、ちょっと地雷入ってる女の子と、照れ屋な割に強気に攻め込もうとする少年の、とびきり特別な熱い夏。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-05 22:11:35
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会話率:44%
大学生の水戸井克哉(みといかつや)はついこの間までは社長令息であったのに、母親の経営する会社は倒産してしまったのか、母親は蒸発してしまった。彼に残されたのは母親と引っ越して来たばかりの古いマンションだけ。アルバイトも決まらない、所持金も無く
なった。そんな追い詰められた時、同じマンションでヤクザらしいと噂のある男が話しかけて来た。「アルバイトをしないかい?」と。
公安刑事の甲斐甚平(かいじんぺい)は、巷に出回っている違法薬の出所を探っていた。
とあるエステ店でそれは販売されていることもつかんでいるが、その薬を購入した客達の名簿を手に入れたくて仕方が無い。
彼は自分が追い詰めて壊れかけている青年に近づく。
「アルバイトをしないかい?」と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-08 19:52:31
126916文字
会話率:37%