後輩に泣き付かれ、一回り年下の大学生が集まる合コンに連れ出された彩子。
そこで彼女は皆に当たり障りのなく、ひどく感じのいい美形の青年、早瀬樹と出会う。
彼に異質なものを感じた彩子は、一本の電話をきっかけに思わず声を掛ける。
「ねえ、こ
こを抜け出さない?」
『僕は空っぽなんです。穴だらけで、どうしたって心の隙間が埋まらない』
この子に欠けているものがあるように、私にも埋められない隙間がある。
彩子と樹。お互いに通ずるものを感じた二人は唇を重ねた。
色んなこと私が教えてあげる。教えを請う従順な彼は、私の言いつけどおりに動いてくれる。
それも私の想像以上に……。
お願い。私の隙間を埋めて
──欠けたもの同士が触れ合う時、その隙間は埋まるのか。
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-26 06:44:54
61261文字
会話率:39%