とある都市では、その一角で規模の大きい天災があった。死者が数多く発生した中、妻を失い、残された幼い娘を抱えた二人の男がいた。二人は互いの境遇を嘆き合い、様々な話をしたが、方や陽気で才能溢れるIT関係者、方や生真面目なだけが取り柄の事務職員、
二人はそれ以上に関係を深めず、顔を合わせなくなった。
ところが娘達は小学校で同級となり、互いの境遇を知り合うと無二の親友となった。これは気持ちの問題だけではなかった。何しろどちらも父子家庭で、親に頼れないものごとが多かったからだ。特に生真面目な父を持つ美海(みみ)は、父が仕事に縛られがちで、家事に手を掛けられない。その点、在宅勤務が多い梨々花の父は家事も堪能で、その親子に美海が教わることは多かったのだ。彼女は放課後の時間を親友の家で過ごし、その父子に助けられて家事をこなした。
しかし、そんな彼女も自宅で一人で家事をこなすのは気の滅入る時間だ。憂鬱な思いも次第に蓄積する。同時に彼女は生に強い興味があり、オナニーで憂鬱を慰めることが多くなっていた。そんなところをたまたま梨々花の父である孝明に見られた。彼女は親友の父に自分の鬱積した心をぶつけた。彼はそれを我が娘のように受け止め、慰めたが、次第に流されて彼女に『お嫁さんごっこ』を教えることに。もちろん娘には内緒だ。
しかし、いつまでも秘密が守れるはずもなく……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-15 06:17:51
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