財閥の子息として幸せに育った少年は、何でもこなせる美形の世話人と何不自由のない生活を送っていた。
世話人は心配性で小言が多く、そして頭脳の替わりに運動神経をどこかに置いてきたと思えるほどの運動音痴。そんな彼といつまで一緒にいられるだろうと少
年は日々悶々としていた。
だが、ある日届いた一通の手紙が少年の中の『パンドラの箱』を開けることになって……?
近未来、科学技術や生体技術が発達し、単調な仕事が機械に置き換わった世界。
臓器などよりも人の記憶に商品価値がつく世の中で、代替のない本物とは一体何なのか。
記憶とは。献身とは。君の幸せを願う、物語。
口うるさい世話人×我儘な坊っちゃん
短編『ヨルのうた』と同一世界のでの物語になります。
※酷いことは過去編にかしかありません。ですが、だいぶ酷いことが間接的に描かれているのでご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-01 08:28:45
10873文字
会話率:39%