姉の遥奈と妹の亜紀は、母親の芙由美と三人で暮らしていた母子家庭である。
父親の顔は二人とも知らない。芙由美はいわゆるシングルマザーであるが、夫と死別したわけではない。芙由美は有り体に言って下半身に節操のない女であり、夫と恋人が常に何人もいる
ような女だった。遥奈と亜紀が父親の顔も知らないのは、誰が父親なのか分からないというのが正解だ。確実なのは、遥奈と亜紀は姉妹と言っても、血が繋がっているのは半分ということである。
そんな母親が那津男という男と再婚した。しかし、一人の男と長く続くはずもなく、娘二人を那津男の元に置いて違う男と消えてしまった。
妻の不貞に怒る那津男は、血の繋がらない娘二人を追い出そうとする。
途方に暮れる遥奈と亜紀であったが、遥奈は義父に身体を差し出す事を条件に、なんとか元の家に住まわせてもらう事になった。
それ以降、遥奈は妹の亜紀に知られないよう、毎晩夜中に義父の元を訪れるのであった。
アルファポリスにも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-23 01:21:26
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石木春明 三十八歳 「お父さん」
葵 十八歳 血のつながらない息子
葵は小学三年の頃、父親の自殺、母親の失踪によって一週間一人で家に居た。その時見つけてくれた隣人の石木さんが、葵が高校一年になった時、養護施設から預かることになっ
た。
恋愛関係になる父親と息子のおやつに因んだ話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-04 11:50:57
24359文字
会話率:44%