椿(つばき)は大国イーレシュの愛妾の子であり王女だ。東国アカツキの血が混じり、その外見から王妃の子である四兄弟に虐められていた。そんな彼女を常に守ってくれていたのは、北方の国オーケルフェルトの血が混じる、同じく愛妾の子・アクセルだ。椿は義兄
を慕っていたが、ある日彼は四兄弟に刃向かった事が原因で戦地へやられてしまう。それから五年後、アクセルがクーデターを起こした。父である王を殺し、義母や義兄弟を惨殺し、自身が王座に座る。生き残った第三王子クリスに命じられ、椿はアクセルを暗殺しに行く。しかし返り討ちに遭った椿は、血の繋がった義兄により体を開かれてしまう。義兄と義妹。終わる事のない血と肉欲の関係に、椿は懊悩してゆく――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-29 22:40:39
117569文字
会話率:33%