冷たい雨の夜。私は走った。姉と別れたあの人を探すために――。
ずっと『姉の恋人』である弘樹を好きだった夕花は、姉に振られ自暴自棄になっていた彼を自分のアパートへと連れ帰る。そのまま弘樹と関係を持ってしまった夕花だったが、朝起きた時弘樹はそ
の事を覚えていなかった――。
最後の雨の夜。それを胸に抱いたまま、夕花は弘樹から離れるが……?
一途に姉の恋人を想い続けた妹と、彼女の想いに気が付かなかった姉の恋人。そんな二人の切ない雨の夜の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-31 03:57:27
34153文字
会話率:44%