交通事故で死んでしまった恋人への想いを引きずる佐藤譲。暗い部屋で一人眠っていると、懐かしい声が聴こえた。振り返って見れば、そこには――彼そっくりの幽霊が。てっきり自分の精神が崩壊したのかと思えば、そいつは本物だと言う。
触れることの出来
ない存在。それでも愛おしい存在。
心残りがある、と幽霊となってしまった彼、鈴木太一が重い口を開いた。その言葉はある意味予想通りだったが、続いた言葉が譲の心を破壊する。彼の願い、それは――。
死後に爆弾発言を連発する疑惑だらけの幽霊に巻き込まれる不憫な譲と、あることがきっかけで関わることになった茂樹の相性最悪な二人。だが、彼らですら手におえない幽霊。
果たして、はた迷惑な幽霊は成仏するのか?
※この作品は(アルファポリス)にも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-06 16:43:56
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会話率:58%