これは西洋の革命期のこと。
没落していくだけの怠惰な貴族の中に、とある男女がいた。
二人は婚約者同士だったが、ある時男の方が町娘と逃亡した。
だがその程度では束縛の強い婚約者からは逃れられなくてーー。
「ふふ、わたくし、ずうっと前からこう
するのがゆめでしたのよ」
「ねえ、いま、どんな気持ちです? 好きで、好きで、好きで、仕方のないほどに愛してしまって。愛の誓いまで立てて、未来を思い描いた『彼女』に裏切られた、その気分は! ……あぁ、いい……。その貌を、もっとよく、見せて?」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-01 00:24:45
537文字
会話率:8%