生まれつき、「痛み」を「快感」として感じてしまう女性・ハリ。
代々続く鍼灸師の家に生まれながらも、自らの体質に強いコンプレックスを抱え、人との距離を縮められずに生きてきた。
そんな彼女の前に現れたのは、針を“快感として受け入れる”男・神尾。
ふたりは、静かな診療室の中で、言葉にできない疼きを針で交わすようになる。
刺されるたびに溢れ、揺れ、震える体と心。
やがてハリは、痛みが自分の“恥”ではなく、“愛”のかたちだと気づいていく――
これは、痛みに悦びを見出すことで、心も身体も解放されていく、ひとりの女性の再生と官能の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 20:13:23
14179文字
会話率:23%