僕の名前は太田武志。現在、23歳の冴えないフリーターだ。
就活もうまくいかず、恋愛なんてもってのほか。そして、特に何か取り柄があるかと言われればなにもない。自分で言うのも何だが、本当に何で生きているのかわからない男だ。
でも、そんな僕がこ
の世に生きている意味。
それは僕と同世代の彼女達3人の推しの存在がでかい。と言うか、それがすべてだ。
大人気アイドルの山本彩花、そして大人気女優の今田美久。最後は大人気お天気お姉さんの阿部香夏子。
そう。こんな僕でも、当然会ったこともないし、画面越であれ、彼女たちがこの世界に存在してくれていることで、元気をもらい生きることができているのだ。
そして、話は変わるが、食事中にあるネットニュースが僕の目には飛び込んできた。
どうやら、『狂死郎と3人の女』という昔、興行収入80億円の名作が、リバイバル作品として蘇るらしい。見たことはないが、激しい濡れ場シーンの多さが有名だから、僕もタイトルだけは知っている。
そして、その主演をするのが、今作で俳優デビューをするとかいう昔から黒い噂のあった元暴走族の総長という半グレみたいな男。
一部では親がかなりの権力者で数々の悪事をもみ消してきたなどの噂のある男でもあるが、まあ、僕としては全くもって興味はない。
もちろん別人ではあるが昔僕を虐めていた男に少し似ているのも気に食わない。
そして、もう、キャスティングも決まって映画も撮り始めたところみたいだが、勝手にしろと言う話だ。どうせこんな男が主演の映画のヒロインも無名に毛が映えた程度の女優に決まっているからな。
とにもかくにもだ。
俺の人生、この山本彩花、今田美久、阿部香夏子の3人さえ推し続けれられればもう他はいらない。
本当に彼女達は俺にとっての天使なのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-06 21:36:14
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