とても満月が綺麗な夜、ラブホテルの一室のバルコニーで、男は部屋にいる連れの女ではなく、外でたたずむ別の女に熱視線を送っている。
生々しくも上半身裸。
月明かりとネオンを帯びた美形な彼に、女も目を奪われ、視線を逸らそうにも瞳が言うことを聞
かないでいる。
そこには”ロミオとジュリエット逆バージョン”が成立していた。
「...きれいな顔」
「...あー、喰いたい」※お互い聞こえていません。
女はふと我に返る。
ココはラブホ。上半身裸の男。室内から聞こえてきた甘ったるい女の声。
「2回戦しようよぉ〜♡」
...あー、直後でしたか。
〜〜〜〜
風祭慈桜(カザマツリ ジオウ)。23才。
通称、小悪魔鬼畜王子。振り回す系。
狙った女は逃さない肉食獣。と思いきや...意外にも××男でした。
✖
宇徳うらら(ウトクウララ)。25才。
通称、謎女。醸し出すオーラが皆にそう言わせている節あり。映画鑑賞でもなく、音楽鑑賞でもなく、××の鑑賞に夢中...。
〜〜〜〜
「明日。夜の7時にそこで待ってて」
「来ませんのであしからず」
女にとって、一番避けたいタイプの男だった。
今ならきっと大丈夫。一目惚れ未遂で傷が浅い。
けれど女は、
ちょろかったーーーー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-04 16:00:00
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会話率:24%