政変により父を失った珠子に、新しい父ができた。
母の再婚相手である養父の中納言は、「今業平」と称された美しい男だったが、叔母は彼を「女のことを道具だとしか思わない男」だという。
やがて十六になった珠子は、養父によって帝の寵を得るための「御仕
度」をされることになった。その淫らさに怯えた珠子は、逃げ出そうとするが……
長い長い初恋の物語です。後半、たくさん人が死にます。ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-25 22:11:20
102502文字
会話率:22%
1991年、舞台は南半球ニュージーランド。
日本では、バブルが崩壊しつつあったころ。
A子とB子は、海に臨んだ崖の上に建つアパートで奇妙な共同生活を送ることになった。
――咲いた花は必ず、散る。
それがわかっていても、わたしたちは――
平安・鎌倉文学の無常観に通じる、作者初の中編小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-06 20:00:00
40134文字
会話率:36%