東京・麻布。古びたアパート「日の出荘」に暮らす温泉ルポライター・伊田裕美。
だがその正体は、“観音様”を肉体に宿し、霊的淫靡を通じて怪異を鎮める〈霊能探偵〉である。
裕美の武器は三種の神器──
邪霊を斬る「たむならの剣」、真実を映す「たむな
らの鏡」、そして悪霊を受けつけぬ結界としての「たむならの勾玉」。
だが、最大の力は、彼女自身の肉体に秘められた「観音様」──淫靡なる肉壺の霊的感応である。
事件の予兆に観音様が疼き、自慰を通じて霊と交信し、快楽の極みに真実が姿を現す。
やがて、封じられた古代の怨霊や、現代の呪詛が暴かれ、霊墨を刻まれた身体で、彼女は聖と穢れの境界を駆け抜けていく。
恐怖、淫靡、バトル、そして愛──
エロスとオカルトの狭間を生きる、女探偵の禁断の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 20:00:00
93794文字
会話率:26%