不遇な田舎のオタク、天ケ瀬結弦は都会での一人暮らしを夢見て受験勉強に勤しむ高校2年生。
高校2年生の夏休み、深夜まで実家の家事手伝いに追われた結弦は気分転換に地域内に唯一のコンビニへ出掛ける。そこで不運にも、地元で有名な不登校の不良、赤
鬼龍之介と出くわしてしまう。赤鬼に恐喝され所持金を奪われ、結弦は散々な目に合わされる。
翌日、赤鬼に殴られ腫れた顔のまま、結弦は旧暦の七月に行われる厄払いの伝統行事に参加する。天ケ瀬家で代々受け継がれている来訪神に扮し、今年も家々を回っていた。
訪問して欲しいと依頼のあったアパートを訪ねた際、その部屋から出てきたのは、なんと赤鬼だった。来訪神の姿に怯えた様子の赤鬼に調子に乗った結弦は、少し脅かしてやろうと企んで部屋に押し入る。
狼狽する赤鬼に満足し、部屋を出ようとしたその時、どこからか悲鳴が聞こえてきて――外へ出ると、そこは結弦のよく知る町ではなくなっていた。
※当作品はまったくギャグ要素はありません。タイトルで勘違いのないように、タイトルを変更しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-24 10:28:13
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会話率:58%