女性の人権尊重が過度に叫ばれ、女に絶望した男達はセクサロイドを開発した。
生身より美しく、愛らしく、容姿も体型も望むがまま。3分で1体の生体アンドロイドが生産され、全人類男性は平均3.5体を所有する。主人公のアンドロイド研究者『土屋イ
ツキ』も、好みの超乳メイドロイドを20体以上侍らせていた。
しかし、彼女達の性行為は義務的で冷たい。
汗ばみ震え跳ねる肌に、頬を赤らめた無表情と無感情。それはそれで興奮するのだが、物足りないという声が市場の大半だ。多くの研究者が苦心し苦慮し、イツキは可能性の1つを側近の1体に組み込んだ。
膣内射精した男性の精子で、受精し、妊娠し、新たな命を産み落とす生体子宮パーツ。
『子供はフレイちゃんみたいなのが良いんだったか?』。
友人に茶化されるイツキは――――すぐ傍で見つめる瞳に気付かない。表情はいつもの無表情のまま、美味しそうに舌なめずりする側近のメイドに。
…………そして、その夜、彼女は『始まった』。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-29 20:32:30
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会話率:41%