かつて兄のように慕った幼なじみは、私のすべてを奪った――。
“花贄”という過酷な宿命を背負わされた元姫・シュリア。
父王を討たれ、すべてを失った彼女の前に現れたのは、国王となった幼なじみ、セイドだった。
真実を知らぬまま迎えた“抱契の儀
”。
かつての面影を残す彼は、もはや優しさだけの男ではない。
「君を、誰にも渡さない」
その言葉は、誓いか、呪いか。
抗えぬ運命の夜、純潔も心も、彼の腕の中に沈んでいく――。
冷酷な王 × 無垢な元姫。
すれ違った想いが、過去と現在を交錯させる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 10:00:00
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会話率:20%