十一月のある満月の夜、拾ったのは食肉目ネコ科カラカル属に分類される幻のヤマネコ、カラカル。砂漠の砂色をした筋肉質の優美な身体にきらめく黒い飾り毛のある耳、小さな顔にははっきりとしたアイラインのある凛とした表情。ああ、猫って、なんてかわいく
てきれいな生き物なのかしら。
――だったのに、なぜに男?! そして、ツガイってなんなのよ! そんな設定、私の常識にない!
取り繕うこと、他人と争うくらいなら自分を抑える方が得意だった私は、俺様なヤマネコに溺愛されて、この世界でヤマネコと幸せになる方法を模索している途中です。
※あまり長くはありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-31 23:00:00
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