志村 童流(どうる)は人形師だ。
女の子のクレイドールを作ることにかけては右に出るものはいない。
両親を不幸な交通事故で亡くし、今は天涯孤独の身。
だが、母との駆け落ちで勘当された父が資産家の実家から唯一、受け継いだ財産である都内のマンシ
ョンが優良物件でその家賃収入だけで今は裕福に生きていける。
その最上階のペントハウスで童流は一人で生きていた。
クレイドール作りの腕は本物なので充分、ビジネスとしてもやっていけるのだが、金に困っていない童流は趣味のクレイドール作りに没頭していた。
今、童流はちょうど、30歳。
結婚はしていないし、恋人もいない。
学生時代にひどい失恋をして以来、女性が怖くなったからだ。
人との関わりを持たなくても生きていける今の時代。ほとんど、家の中で過ごす毎日だ。
そんなある日、コンビニに買い出しに出た時に偶然、ある女に出会った。
その女は学生時代のトラウマそのものだった。
その出会いは彼を復讐に駆り立てる、
そして、その復讐は彼の特殊な能力を目覚めさせることになる。
傀儡使い。
彼の前では全ての女性は操り人形。
初めは身体を操られ、遂には心まで...。
彼は自らの暗い欲望を満たすため、その能力で数多の女たちを肉奴隷と化す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-20 22:00:00
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