剣と魔法とスキルの世界。
シーマウマ公国に侵略の足音が鳴り響く。
侵略者はライオーン帝国。
かつて結んだ停戦協定の期限が切れるとともにライオーン帝国は侵略戦争を開始したのだ。
国力の差は明らかであり、勝利の可能性は限りなく低い。今のままでは
。
しかし、シーマウマ公国にはある祭具が存在した。
祝呪箱と呼ばれる移動不可能な箱。
公国の建国時からあると言われるそれ。
この箱に願うのなら、望むままのスキルが手に入る。
その願いに釣り合うだけの呪いとともに。
箱様、箱様。料理がうまくなりたいです。
祝福”料理技術(小)”を獲得しました。
呪い”味覚阻害(小)”を獲得しました。
”料理技術(小)”と”味覚阻害(小)”がスキルとして統合されます。
スキル”味盲の料理人(小)”を獲得しました。
ただし、祝呪箱には一つ言い伝えがあった。
曰く、女が願いをかけるのはやめておけ。
その言い伝えを守り、スキルの獲得は男だけが行ってきた。
「そんなことを言っていてはシーマウマは滅んでしまいます」
侵略軍が街に迫り、芳しい話は聞こえない。負傷者を救おうと聖女は祝呪箱に願いを告げる。
箱様、箱様。どうか私に癒しの力を。皆を救えるだけの力をお与え下さい。
祝福”聖女の慈愛”を獲得しました。
呪い”…………折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-19 21:40:31
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