「さあ、それじゃあ……一枚一枚……脱いでもらおうか」
「……は、はい」
荻原さんは、あたしと一切目をあわさずに、ベッドに腰掛、タバコをふかし、いかにもそれらしく振舞おうとしている。
それらしく、というのは、金にものを言わせて女を自由にす
るゲス野郎のことだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-08 20:59:53
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わたしは、この醜い男に30万円の借金がある。
わたしには返せるあてがない。
醜い男は、当然の権利でもあるかのように、
このわたしの身体を求めてきた。
想定内のことだった……この男が下劣な男であることは、
わかりきっていたことなのだから。
男はわたしの身体を自由に弄ぶだろう。
でも、わたしの心までは自由にできない。
わたしの心には、男には想像もつかないような
複雑な思いがひしめいていた。
Fc2ブログ「SOD CAFE」http://nishidasaburou.blog35.fc2.com/ から転載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-14 11:09:08
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