オオカミ獣人のジェイクは疫病の後遺症で嗅覚をほぼ失って以来、死んだように生きている。ある日、奴隷商の荷馬車からなんともいえない爽やかな香りがした。利かない鼻に感じる香りをどうしても手に入れたくて、人間の奴隷リディアを買い取る。獣人の国で見下
される人間に入れこみ、自分の価値観と感情のあいだで葛藤するジェイクと獣人の恐ろしさを聞いて育ったリディア。2人が歩み寄り始めたころ、後遺症の研究にリディアが巻き込まれる。
初期のジェイクは自分勝手です。
人間を差別する言動がでてきます。
アルファポリスさんにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-17 17:00:00
79999文字
会話率:49%
「安心しろ、俺はお前を食ったりしない」
ブラック勤務に耐えかねてビルから飛び降りようとした後輩を止めたら、私が落ちた。
死んだな、と思ったけれど、目を開けたら異世界で。
しかもここは獣人が支配する世界で人間は蔑まれる最下層の生き物でした。
奴隷として売られたまではいいけれど、なんだかんだあって売れ残り。
明日には闇商人に渡して肉に、なんてその日。
たてがみふさふさのライオンさんが私を買ってくれた。
食べるために買ったのかと思ったら、ライオンさんは助手が欲しかったんだと一人前として扱ってくれる。
前の世界よりもずっと穏やかな、生活。
ライオン――レオンは私に優しくて厳しい。
もふもふのたてがみに顔をうずめるのは幸せだ。
でもレオンは、もう私とは一緒にいられない、なんて言う……。
獅子原千陽(28)
ブラック企業に勤めていた元社畜女子。
レオンに拾われて、心のリハビリ中。
頑張り屋で明るいが、それで無理をしがち。
レオンハルト
ライオンの獣人。
行政書士のような仕事をしており、街では尊敬されている。
おおらかな性格だが、草食獣から怖がられているのを気にしている。
人間差別が嫌い。
ライオン×人間の、禁断の恋……になる予定。
千陽次第で。
※直接的・間接的に人間が食べられる描写があります。
ご注意ください。
※獣人溺愛TLの皮を被った、かなりヘビーな話になっています。
ご容赦ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 21:00:00
124455文字
会話率:33%