西日本を襲った南海大震災の傷跡も癒えない二〇一X年五月十日、高句麗人民共和国の多数の船舶が日本の領海に侵入する事件が発生する。経済危機と中央アジア情勢の悪化で米軍は動けず、現場海域に急行した海上自衛隊の水上機動部隊も阻止に失敗。新潟県北部に
十二万人を超える高句麗兵が上陸する。悲惨な戦闘は避けられないとみられたが、時の首相、武立比留江は、たとえ自らが罪に問われたとしても双方に犠牲者を出さない方法でこの事態を収拾すると宣言。「滞留促進要員」として大量の女性たちを空中から投入するという奇想天外な作戦を実行する。その一人として選ばれた東京・北多摩に住む主婦、北熊由美も紛争地域に向かう。果たして彼女の運命は……。
この作品はdNoVeLsとnovelistで発表し、自費出版した作品です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-02 11:44:32
61530文字
会話率:28%