中世日本。
帝の住まう京から遠く離れた、魑魅魍魎が跋扈する辺境の地。
そこに、鬼に苦しめられている一つの村があった。
食料を食い尽くされ困り果てた住民たちは、一人の陰陽師に助けを求める。
彼は高名であり実績もあったが、すでに引退した身であっ
た。
村人たちの救援要請は、朝廷の現役陰陽師へと回されそうになる。
しかし、村人のふとした一言から、村を苛むその鬼が女子(おなご)であることを陰陽師は知る。
すると陰陽師は、自分が鬼の退治を請け負うと言い出したのだった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-07 15:11:03
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会話率:30%