表向き辺境の村に左遷された神父は、実は自ら望んで赴任していた。
担当となる村は小さすぎて、近くの村々も含めた領域の布教。頭の固い優等生は面倒くさがり、融通の利かない真面目君も匙を投げる。ちょっと小さな問題を起こしてそれとなく話題を誘導
し、中央から転勤が決まったら後はひたすら行動するだけ。
辺境で重要なのは、日々の生活と人不足。
旅人に身体を売って子供を作る女性までおり、村長達を説得して問題解決の助力を担う。精通初潮を迎えた子供達に性教育し、跡継ぎの確保と真面目に働く理由を作る。一年目二年目三年目四年目、年々続けて出た効果は神父への信頼を強固にしていた。
ただ、綺麗事ばかりで済むわけはない。
例えばレズ。例えば無性愛。異性に興味を持たない女性がいた場合、彼女達は自らシスターを志望して教会で働く。それ自体は悪い事では決してないが、皆シスターとなる前に一人二人の子を産んでいた。
一体誰の子を?
それもいつ宿したのだ?
※アルファポリスでR-18登録・投稿していましたが、R-18規約抵触BANとなった作品となります。
※『背徳混沌世界 淫堕落短編集』にて登録しておりますが、検索等で収録作品がヒットしないため、万が一の為に短編として投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-04 17:38:43
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会話率:53%