2XXX年。日本。
科学が発展して、アンドロイドが街を闊歩するようになった。
その中でも特殊なアンドロイドは製造、購入、廃棄を含む管理を政府が行なっていた。
購入希望の利用者(人間に限る)は、職員との面談を必ず受ける。そして、なぜ希望
したのか、どんなタイプがいいのか。どのような利用を目的にするのかを偽りなく申告する必要があった。
そして、1人の若い執事が高齢の主人の代わりに面談にやってきた。通常であれば本人との面談だが、120歳を超えるご高齢ということで特別に代理人が許可されたのだった。
執事は涙ながらにいった。
年老いた主人に潤いを与えたいのです。まだまだ心が若い主人は、睦み合う姿を見るのが好きなのです。今までは女性を派遣してもらっていたが、なかなか好みの女性が見つからない。それならば、逆に好みの女性を作ってもらおうと考えました。どうかどうかお願いします。主人に束の間の幸せを…。利用は無期限で…。
ポロポロと涙を流す執事になぜか絆された職員は〈適任者〉の印をついつい押してしまった。
こうして、アンドロイドが1人。ご高齢のマスターの元へ向かう事になった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-07 00:32:23
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