王都の一角に、高い塀に囲まれた場所がある。
昼間はひっそりとしているその場所は、陽が落ち、夜の帳が下り始める頃にようやく目を覚ます。
赤い格子の向こうには、美しく着飾った女達が……黒い格子の向こうには、美しく着飾った男達が……道行く“客”を
魅了し誘い、一夜の甘く優しい夢を彼らに見せた。
夜にだけ開く、そこは花園。
美しくも儚い、常世の楽園。
※2012.06.09~2012.10.05自サイトに「麗鏡館」まで掲載。
※メインではありませんが、男性同士のお話もあります。その際には副題の横と前書きにその旨を明記しますので、苦手な方はスルーしてください。
※一応遊廓ものです。R度は濃いかと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-16 17:00:00
95296文字
会話率:41%
なんちゃって遊廓もの。
男たちのおもちゃにされてきた蔭間の少年とそれを取り巻く男たちの話。
蔭間の金魚は客の喜泉に恋をするが、喜泉は金魚をおもちゃのように扱うばかり。そんな喜泉の連れである鎌田は一心に金魚を愛してくれるが、金魚の心
は喜泉に囚われたまま。
三角関係の成り立ちとその顛末。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-08 10:25:09
8993文字
会話率:33%