大人の男には魅力がある。時としてそれは、抗いがたい力で私を虜にする。
⭐︎作家本人(貴島璃世)が登場する、ワンナイト・ラブ・ストーリー。
♦︎あらすじ
知人へのプレゼントの品(バカラのグラス)を検討するために、都心へ出かけた私は、鉄
道の人身事故により足止めされてしまう。アナウンスによると運行が再開するまで四十分以上かかるらしい。電車が動くまで駅で無為な時間を過ごすか、それとも別の路線の駅まで歩くか?
悩んでいると、後ろから声をかけられた。それは、とある専門ショップで、私に親切にアドバイスをしてくれた男性だった。
「こういう時はジタバタせずに電車が動くまで待ったほうがいい。もし良ければどこかで軽く食事でもいかがですか?」
言葉たくみに誘われた私は…この男性、積極的なSに、言葉たくみに口説かれる。
「あなたのような魅力的な人は、たまには旦那さんに内緒で愉しんでもいいと思うよ」
…どうやらSは、私を人妻であると思い込んでいるようだ。それなら、そう思わせておいてあげよう。
そして、まだ独身の私は「口説かれてよろめいたいけない人妻」を演じるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-22 09:13:18
14096文字
会話率:35%