街道で鉢合わせる者を嬲り殺す亡霊“車輪の王”。
仇としてこれを追う女騎士エルマは、復讐の旅に行き詰っていた。
襲ってきた山賊を撃退した際、その女頭目・フレッカから、奇妙な親近感を寄せられる。
友人として心を通わせる二人だったが、山賊たちの裏
切りから、エルマとフレッカは追われる身に。
夜の逃避行の途中で、エルマたちは“車輪の王”と出くわす。
フレッカの説得により、生きて逃げることを選択するエルマだったが、“車輪の王”が贄と定めたのはフレッカの方だった。
フレッカのかつての仲間たちは、既に“車輪の王”の餌食となっており、亡霊の手先としてフレッカに迫る。亡者となり果てた仲間を見てフレッカは逆上、“車輪の王”に襲い掛かるも、返り討ちとなって嬲り尽くされる。
亡者の群れに、無残に蹂躙されるフレッカ。
エルマはまた友人を失い、復讐の旅は更なる業を重ねていく……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-22 00:00:00
52139文字
会話率:17%
仇として亡霊〝車輪の王〟を追い続ける女騎士エルマは、占い師の少女ティールに出会う。
ティールの兄も〝車輪の王〟に命を奪われていたのだが、ティールに仇討ちの手段はなく、またそのつもりもないのだとエルマに語る。
だが、ティールは占いで〝車輪の王
〟の所在を突き止め、そこに向かおうとしていたのだ。
それに気づいたエルマはティールを止めようとするのだが、間に合わなかった。
兄と同じ運命を求め、いつまでも兄の傍にと願ったティールは、〝車輪の王〟に嬲られ、連れ去られる。
救えなかった少女を思い、エルマは悲しみに暮れるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-07 06:00:00
12254文字
会話率:20%