ヴィオレット・ルネ・リヴィエール中尉は困惑していた。
上官であるヴァイスゲルバー中将と重ねる残業という名の夜に、そして彼から時折注がれる強い視線に。
自らの一言で、敬愛する上官とその部下、この関係が脆く儚く崩れる日がくるとは思いもせずに……
。
「——ならば今宵を限りにきっぱりやめてもいい。——ただし、君が私のさみしさを満たしてくれるのならば」
彼は嗤う。手の中に落ちてきた小鳥を絡みとり、縛り……けして離さぬと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-11 02:29:20
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会話率:28%