深南柊二は、山間の小さな村で、祖母と二人で暮らしながら郵便配達の仕事をしている。日々、お年寄りや村の人々と緩やかな生活を送っていたが、祖母が入院することになり一人の生活を余儀なくされて、昔の事を夢に見る様になる。
柊二の村に夏のある日、
都会から来た一人の男、貝塚佳彦が住み始めた。
貝塚は、過疎の村に暮らす柊二に興味を持ち、色々と柊二を構うようになる。
柊二も、人懐こくて少し強引な貝塚に戸惑いを感じながらも、徐々に貝塚の事が気になる存在になってきた。
二人で会ううちに、貝塚から「君が好きだ」と告白された柊二は、自分の貝塚に対する気持ちに気付く。
しかし、柊二には貝塚の好意に応えられない過去があった。
突然訪ねてきた貝塚の元妻から、二人の関係を邪推され罵倒された柊二は、昔の事を思い出して倒れてしまう。
気がついた柊二を心配する貝塚に、柊二は罪を犯した自分の過去を話すことを決意する。
何故、自分がこの過疎の村に住むようになったのか。
全ては二年前のあの出来事……。
月の光の下、柊二の懺悔が語られていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-13 22:55:42
215205文字
会話率:35%
火事で住む所を失ったハルは大学院生の柚月に拾われた。
穏やかな生活の中、ハルの心は柚月へ傾いていくが、柚月の幼馴染みに売春していたことを知られ、出て行かざるを得なくなる……。
最終更新:2011-08-06 16:00:17
159543文字
会話率:41%