胡蝶蘭 ノクターン・ムーンライト　更新情報検索

真昼のベックスコーヒーで半年間の諸行を反芻

　人と人に似た精霊とが暮らす月の大地。そこで年に二度開催される市場では、長きに渡る血統管理で作り上げられた良血種、絶品精霊が売られている。 　亡き叔父に代わって胡蝶蘭館を引き継いだ《私》は、立派な館主となろうと努力していたが上手くいかず、ついには使用人に促されるかたちで春市へと足を運んでいた。ならばせめて胡蝶蘭館に相応しい精霊を、そう願ってさまよった彼女は、ふと妙に必死な精霊売りの男に呼び止められ、半ば強引に契約を結ばされてしまった。 　――猫はお好き？ 　買い取ることとなった精霊娘は彼女に問いかける。それが、自由奔放な精霊――愛猫（まなねこ）との関係の始まりであった。折りたたむ>>続きをよむ

　ある日、ふと気がつくと百花乱れ咲く見も知らぬ場所にいた千秋。 　侵入者として斬り捨てられそうになったところを、美貌の人形姫、胡蝶蘭に助けられる。 　ひと目で彼女に心を奪われた千秋は、彼女の従僕として謎の娼館で働くこととなる。 　時の止まった〈世界〉で懸命に主へ愛を捧げるも、想い人は少しも振り向いてくれなくて……。 ※　Petit Princessにも掲載しております。

双子の兄を想う、妹の切ない気持ち。

男と女の心理、あらゆる闇。