二つの王国が戦乱にあった頃。
小さな島国イノイル王国の王女キセは王都を遠く離れ、海の女神の神官として祈りを捧げながら暮らしていた。
ある日、彼女の暮らす神殿へ月神を思わせるような美貌の青年が現れる。
青年は敵国エマンシュナ王国の王太子テオド
リックと名乗り、キセにこう告げた。
「あんたを俺の妻にする」
テオドリックは驚くキセの唇を奪い、神殿から連れ出した。
戦乱を終わらせ、自らが玉座に就くために――。
【敬虔な王女×野心に燃える王太子】
架空の中世西洋世界を舞台に繰り広げられるヒストリカルロマンス。
マルス大陸物語〈キセとテオドリック編〉。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-04 18:06:16
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会話率:44%