電子工学技術が飛躍的に発展し、人々が脳に補助AIを装備するようになった遠未来。補助AIによって、人々は不安定な記憶ではなく膨大な情報の記録、そしていつどこにいてもデバイスなしでの通信を可能にしていた。補助AI――人工知能は個人のIDであり、
様々な機密の保管庫だった。イヴ・マルス、彼女は体内生成した特殊アミノ酸による有機ナノマシンを相手に注入し、そのAIを乗っ取り意のままに操る禁断の技術、最古ハッキングの使い手だ。フリーのイリーガルエージェントとして暗躍するイヴは、ある企業機密を入手する為にそこのエンジニアの男に狙いを定める。有機ナノマシンの注入方法は、対象との直接的接触、つまり性交が効果的だ。魅惑的な美貌と肉体美で男をベッドへと誘ったイヴは、目的通り濃厚なセックスを通して標的にナノマシンを注入していった……。サイコハックによって女エージェントの人形と化した男は、すの全てを奪い壊され、破滅していく。女スパイが嗤い、誘う、ハード・コア悪女SF。【この作品は「ピクシブ」に掲載している『魔性の果実――ポイズン・アップル』と同一作品です】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-30 23:00:00
42897文字
会話率:27%