森の奥にひっそりとそびえたつ古びた塔には、魔女が住んでいた。魔女には塔を管理している国から侍女が一人つけられ、その侍女には魔女の身の回りの世話をすることが課せられていた。
魔女の元に年若い、口悪い、礼儀のなっていない、やせ細った少女が侍女
がつけられた。魔女は少女を立派な淑女に育て、同時に立派な魔法使いに育てた。
その後、侍女が去り、数年経ったある日のこと。
「迎えに来ましたよ、私の魔女。さあ、結婚しましょう」
「…いや、あなた誰よ?!」
少女を立派な淑女に育てたはずなのに、後に見知らぬ紳士に求婚される魔女の話。
アルファポリスにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-19 19:33:14
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会話率:53%