誰しもに訪れる人生の分岐点。
自覚して道を選ぶヤツもいれば、無意識に選ぶヤツもいるし、無理矢理選ばされるヤツもいる。
ハッピーなエンドにも、バッドなエンドにもつながっているであろう選択肢。
俺はね、平凡で平坦な人生を歩んでいたんだよ。た
だ、ちょーーーっと警戒心とか考えが足りなかっただけ。あと、高額時給に目が眩んだだけだ。
時給二千円。
偶然拾ったアルバイト募集の広告こそ、分岐の選択肢だったんだ。
平凡高校生こと俺、早乙女雪花(さおとめせっか)
念のために申しておきますがれっきとした男だ。
平凡"男子"高校生こと早乙女雪花は日々平凡の名に恥じぬよう普通のレールの上を歩いていたのに、ね。俺、いま死にかけてます。化け物の餌になる五秒前です。
これが最期の言葉になるなら、俺は間違いなくこう叫ぶ。
「美少女にキスしたら男になるとかそんな悲劇があってたまるか!!!!」
残念ながら、すでに悲劇は起こった後でした。悪夢です、母さん。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-03 00:02:21
31791文字
会話率:13%
私は赤子である―――名前はまだない。
野之原千穂は気がつくと23年の短い生涯を終えて、記憶と親父と紫陽花好きの悪癖を引き継いだまま、神庭財閥の長女として転生していた。
マイペースで面倒ごとを避ける傾向にあり、『男は三十代から』と豪語する女と
、ねっちねちとした性格の頭の螺子が一本吹っ飛んでいる残念な男の、恋愛もの……のはず。全3話(三話目を摩り替えました)+キャラクター図鑑。公式では拍手全2話。おまけの『茨の姫と六月』はオマケの方に移動いたしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-10 00:00:00
20873文字
会話率:10%